嘔吐物処理方法
ジアノック5~6%(次亜塩素酸ナトリウム)を用いた汚物処理方法を紹介します。
準備物
- ジアノック 5~6%液(次亜塩素酸ナトリウム)
- プラスチックガウンまたはエプロン
- 使い捨てマスク
- 使い捨て手袋 2双(プラスチック手袋やニトリル手袋 等)
- シューズカバー(必要に応じて)
- プラスチック袋 2枚(一次回収用、二次回収用)
- ペーパータオル
- バケツ
ポイント
汚物処理の際は、窓を開けるなど十分に換気を行い、処理を行う人以外は汚物に近づけないように配慮します。
手順
1.個人防護具を着用する
- 手袋は2枚重ねで着用する。
- シューズカバーは、足元の汚染に配慮し、必要に応じて使用する。
2.次亜塩素酸ナトリウム液を作製する
ジアノック(次亜塩素酸ナトリウム5~6%液)を1,000ppm以上に調製する(以後、調製液とする)
3.ペーパータオルで、汚物を拭き取る
外側から内側に向けて、拭き取る。
4.3で使用したペーパータオルと外側の手袋を一次回収用袋へ入れる
- シューズカバー表面・底面に付いた汚物を調製液に浸したペーパータオルで拭き取る(底面は調製液に浸したペーパータオルの上で足踏むすると良い)
- 使用したペーパータオルは一次回収用袋へ入れる
5.一次回収用袋を処理する
一次回収用袋の中に廃棄物が充分に浸る量の調製液を入れ、口をしっかり縛った後、二次回収用袋へ入れる
6.汚染箇所を調製液含浸済みのペーパータオルで10分程度覆う
汚染を取り除いた箇所は、調製液に浸したペーパータオルで10分程度置いた後、拭き取り、二次回収用袋へ入れる
7.調製液に浸したペーパータオルで汚染範囲の床・壁等を拭き取り、その後、水拭きする
- 嘔吐物は半径2m、高さ1.6m程の広範囲に飛び散るため、広めに処理する
- 床は外から内に、壁は上から下に向かって処理
8.使用した個人防護具を二次回収用袋ヘ入れる
手袋、ガウン、マスクの順に、表面に触れないように外し、都度、二次回収用袋ヘ入れる
- 二次回収用袋の内側に触れないように袋の口をしっかり縛った後、廃棄する
- シューズカバーを着用している場合は、最初にシューズカバーを外す
9.手洗いを行う
石けんと流水による手洗いを行う
嘔吐や下痢等の汚染の処理は、発生後すばやく対応することが感染拡大を防ぐカギです。
予測できないからこそ、事前準備が重要です。既成の汚物処理BOXの利用や、施設で独自に必要な備品をユニットごとにバケツ等にセットして準備しておくのもおすすめです。