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感染対策

知っトク!感染対策の基本

個人防護具

個人防護具

標準予防策*(Standard Precautions、スタンダードプリコーション)を実践するため、湿性生体物質との接触や飛散の可能性がある際には適切な個人防護具(PPE:Personal Protective Equipment)を着用します。個人防護具には手を守るための手袋、顔を守るためのマスクやゴーグル、フェイスシールド、体を守るためのガウンやエプロンなどがあります。個人防護具は、原則ディスポーザブル(使い捨て)のものを選択し、適切なタイミングで適切なものを選択して着用すること、必要に応じて交換することや使用後は正しい方法で脱いで処理することなどが重要です。自分自身と他者の双方を感染や汚染から守るため、作業内容や状況に応じて適切な個人防護具を選択しましょう。あらかじめ着脱方法を確認し、施設内で共有しておくとよいでしょう。
また、感染経路別予防策の対応が必要な場合は、標準予防策での個人防護具に追加して、適切な個人防護具を追加します。

*標準予防策:感染症の有無に関わらず、すべての人に対して、血液、体液、汗を除く分泌物、排泄物、損傷した皮膚、粘膜等の湿性生体物質は、感染の可能性があるとみなして対応する方法

個人防護具の種類(例)

身体のどの部分が湿性生体物質に汚染される可能性があるかを考え、着用するアイテムを選びます。


個人防護具の着用例

湿性生体物質で汚染される可能性がある時には、作業内容と状況に応じて、適切な個人防護具を選びましょう。
飛散した湿性生体物質により、汚染が広範囲に及ぶ可能性がある場合は、状況に応じて追加が必要です。
咳やくしゃみなどの呼吸器症状がある場合や無菌的処置を行う場合などにもマスクを着用します。状況に応じて適切なものを使用しましょう。




処置・作業例 手袋 体の防護具
 (エプロンまたはガウン)
サージカルマスク ゴーグル ヘアキャップ
採血 - - - -
口腔ケア △(エプロン) -
口腔内・気管内吸引 -
創傷処置 - - - -
創洗浄(広範囲の創処置含む) -
オムツ交換 -
嘔吐物・排泄物処理 -
畜尿バッグの尿廃棄 -
器材の洗浄・消毒・滅菌
清掃や環境整備 - -
表:個人防護具の着用例

個人防護具の交換頻度と廃棄

個人防護具は、ディスポーザブルタイプを使用し、利用者ごと、ケアごとに交換します。
使用後は、個人防護具に付着した汚染物の拡散を防ぐため、感染性廃棄物として速やかに、確実に廃棄しましょう。

【ここをおさえトク】
個人防護具は、必要なタイミングで、必要なものだけを選択します。装着する目的は、湿性生体物質から自身と他者を守るためです。着脱手順も気をつけましょう。
・再使用はしない
・ケアや作業ごと、対象者ごとに交換する
・着用の前後は必ず手指衛生を行う 
等を忘れず、個人防護具の着用を過信せずに、適切に活用しましょう。

個人防護具製品はこちら

厚生労働省_老健局:介護現場における感染対策の手引き 第2版. 令和3年3月, p12-15,25-28.
厚生労働省:保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版). 2018(平成30)年3月,p29.
一般社団法人 職業感染制御研究会,個人防護具の手引きとカタログ集 第4版,2011
https://www.safety.jrgoicp.org/ppe-3-usage-putonoff.html, (参照 2021-11-05)

新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け),4.マスク・消毒液に関するもの,問1マスクはどのような効果があるのでしょうか
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q4-1, (参照 2021-11-05)

WHO,COVID-19に関わるマスク使用 暫定ガイダンス (2020年12月1日 改訂版)
https://extranet.who.int/kobe_centre/sites/default/files/H04_20201201_JA_Mask_usage_Key-points_tables.pdf , (参照 2021-11-05)