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感染対策

病原体別感染対策

新型コロナウイルス

主な感染経路

飛沫感染接触感染

エンベロープの有無

有(エンベロープウイルス)

特徴

  • 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、コロナウイルスのひとつであり、SARS-CoV-2による感染症をCOVID-19と呼ぶ。
  • エアロゾルと呼ばれる、飛沫よりさらに小さな水分を含んだ状態の粒子を吸入することで感染する場合もある。
  • エアロゾルは空気中にとどまりうることから、1mを超えて感染拡大するリスクがあることが知られている。また、長時間滞在しがちな、換気が不十分で混雑した室内では、リスクが増大する。
  • オミクロン株は、潜伏期が2~3日、感染者の大部分は、曝露から7日以内に発症するとの報告がある。感染可能期間は発症2日前から発症後7~10日間程度と考えられている。

感染対策のポイント

  • 手指衛生
  • ケア時のマスク着用
  • 環境や器具の消毒・除菌(環境整備についてはこちら
  • 換気
  • 「3つの密(密閉・密集・密接)」の回避

手指衛生

石けんと流水による手洗い
アルコール手指消毒剤による手指消毒(アルコール濃度70%以上を推奨)

環境や器具の消毒

  • アルコール(濃度70%以上を推奨)や次亜塩素酸ナトリウム液(0.05%(500ppm))による清拭
  • 熱水消毒(80℃、10分以上)
  • 塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)等の海面活性剤を用いた洗浄や清拭

注意したい福祉現場

すべての施設、在宅介護、家庭

新型コロナウイルスは「エンベロープウイルス」

エンベロープウイルスは、その構造上、消毒薬によるダメージを受けやすく、アルコール製剤が効きやすい特徴があります。
下記ページに掲載の手指消毒剤は、新型コロナウイルスへの消毒効果を確認しています。

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これからの感染対策の考え方(2023年5月8日現在)

高齢者施設においてのマスク着用について

基礎疾患を有する方や高齢者など重症化リスクの高い方々が集まる場所では、感染拡大のリスクを減らすために、医療・介護従事者は、業務中のマスク着用が推奨されています(勤務中のマスク装着が必要ない場面については、施設管理者等が適宜判断)。
利用者は、個室や個人のベッド上など公共性の低い場所や、利用者の出入りの少ない入居施設の共用スペースなどでは、マスクを外して過ごすことができると考えられています。

感染者のケアにあたる際の感染対策について

感染者もしくは感染が疑われる方のケアにあたる際には、手指衛生などの標準予防策やサージカルマスクの着用を遵守した上で、エアロゾル排出リスクが高い状況では、N95マスクの着用が推奨されます。
ケアにあたる方は、ゴーグルやフェイスシールドなどで目を保護し、接触時には使い捨ての手袋を使用します。なお、身体密着することがなければ、ガウンやエプロンなどは必要ないとされています。
施設内の感染者については、できるだけ個室または感染者を集めた部屋(コホート隔離)での療養を原則とし、トイレも感染者専用とすることが望ましいです。さらに、感染者のいる部屋は、ドアを可能な限り閉じておくとともに、機械換気が常時稼働していることを確認してください。特に、咳をしていたり、喀痰吸引や口腔ケアを実施したりするときなどは、同じ空間に他の入居者がいないことを確認しましょう。

施設内で感染症を確認した際のフロア全体のゾーニングについて

基本的に必要ないとされていますが、フロア全体に感染が拡がっている場合には、確定している感染者のみの専用フロアとして運用することも考えられます。
通常は、居室単位のゾーニング(室内をレッド、ドア周囲をイエロー、ドアの外をグリーン)とし、陰圧室である必要はありませんが、感染者のいる居室からエアロゾルが廊下に流出しないように、ドアを閉じておくとともに、居室の機械換気において排気が給気よりも多くなるように工夫しましょう。

・厚生労働省. 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き(第9.0版). https://www.mhlw.go.jp/content/000936655.pdf?_fsi=7YaXeRcU&_fsi=7YaXeRcU .2023年4月7日現在
・厚生労働省_老健局.介護現場における感染対策の手引き 第2版. 令和3年3月.
・厚生労働省 第118回新型コロナウイルス感染症対策 アドバイザリーボード.医療機関と高齢者施設における新型コロナウイルス対策についての見解―感染症法上の類型変更を見据えて ―. https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001069237.pdf . 2023年4月7日現在
・厚生労働省老健局高齢者支援課ほか連名事務連絡.マスク着用の考え方の見直し等(特に高齢者施設等における取扱い)について. (令和5年2月15日). https://www.mhlw.go.jp/content/001058927.pdf .2023年4月19日現在
・厚生労働省.新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について(厚生労働省・経済産業省・消費者庁特設ページ).
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/syoudoku_00001.html . 2023年5月1日現在

「お役立ちツール」では、『高齢者施設・慢性期病院におけるゾーニングの手引き~新型コロナウイルス感染症~』を公開しています。
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2023.5.8更新