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感染対策

過去の常識=現在の非常識!?

第一選択は手指消毒

手指衛生で手を衛生的に保つことは重要ですが、石けんと流水による手洗いばかりしていませんか?
現在では、手指衛生の第一選択として、速乾性アルコール製剤による手指消毒が推奨されています。


なぜ手洗いよりも手指消毒?

手指消毒は、下記の理由から推奨されています。

  • アルコールは手の付着菌を短時間で確実に減少させる
  • アルコール製剤は様々な場所への設置、携帯が可能なため、場所を選ばず手指衛生ができる。
  • 効果的な手洗い時間の多くは30~60秒と報告されており、現実的ではない。
  • 保湿剤を配合し、手荒れに配慮した速乾性アルコール製剤が開発、発売されている。

手指消毒は無敵!?

アルコール製剤による手指消毒は大変効果的ですが、洗浄効果はないため、汚れは除去できません。そのため、手が目に見えて汚れている場合は、必ず手洗いを行う必要があります。
また、速乾性アルコール製剤は、クロストリディオイデス・ディフィシルなどの芽胞形成菌に対して効果がなく、ノロウイルスなどのエンベロープのないウイルスには効きにくいという問題点があります。そのため、これらの病原体を除去する際には、石けんと流水で物理的に洗い流します。なお、pHの調整により、アルコールの効果を増強し、ノロウイルスなどのノンエンベロープウイルスにも効果が期待できる速乾性アルコール製剤が発売されています。これらを予防的対策として使用するのもお勧めです。


・供愛子;現場を変える!徹底させる!手指衛生パーフェクトガイド p6,平成19年
・満田年宏、サラヤ株式会社;手指衛生にまつわる最近の動向 p26,30~38,平成22年